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樹木葬の7つのデメリットと後悔しない選び方・費用相場

藤本 恵子 / 更新:2026-06-20
樹木葬の7つのデメリットと後悔しない選び方・費用相場
樹木葬を調べていて「自然に還れて素敵」と思った一方、「家族に反対されないか」「あとから遺骨を移せるのか」と不安になっていませんか。結論を先に言うと、樹木葬の最大の落とし穴は“合祀すると遺骨を取り出せない”ことと“家族の同意を後回しにすること”の2つです。

私は元葬儀社スタッフで、遺族サポートを8年担当しました。実際に樹木葬の現場取材や手続き同行も重ねています。その経験から、後悔しやすいポイントと回避策を正直にお伝えします。

この記事で分かること:7つのデメリットと回避策、費用の内訳、契約前のチェックリスト、トラブル事例、家族の同意の取り方、おひとりさま・ペット可の選び方まで。読み終えれば、自分に合うかどうか判断できます。

樹木葬のデメリットを先に確認【結論】

樹木葬のメリット・デメリットについて解説|樹木葬チャンネル第4回
樹木葬のメリット・デメリットについて解説|樹木葬チャンネル第4回

いちばん大事なことから。樹木葬は法律上、ふつうの「墓地」の一形態として扱われます。勝手にどこでも埋葬できるわけではなく、墓地の経営は都道府県知事などの許可が必要です。

そのうえで、デメリットは「仕組みを理解すれば避けられるもの」が大半です。知らずに契約すると後悔しますが、先に知っておけば怖くありません。

後悔しやすい人・向いている人

後悔しやすいのは、家族に相談せず一人で決めた人、合祀型を「安いから」だけで選んだ人です。あとで「やっぱりお墓を建てたい」となっても、遺骨を取り出せないケースがあります。

向いているのは、お墓の承継者がいない人、子どもに管理の負担を残したくない人、自然志向で明るい雰囲気を望む人。私が取材したおひとりさまの利用者には、この形がしっくりきている方が多かったです。

デメリットを理解すれば回避できる理由

樹木葬は全国統一ルールがなく、霊園ごとに規約・管理方法が違います。だからこそ「自分の希望に合う霊園を選ぶ」ことで、ほとんどのデメリットは事前に潰せます。

樹木葬とは?基礎知識と種類

デメリットを正しく読み解くには、まず仕組みを押さえる必要があります。種類によって、できること・できないことが大きく変わるからです。

樹木葬とは?基礎知識と種類

樹木葬の意味と特徴

樹木葬は、墓石の代わりに樹木や草花を墓標として遺骨を埋葬する供養方法です。多くが「永代供養」とセットで、霊園や寺院が管理・供養を引き継いでくれます。

宗旨宗派を問わない霊園が多いのも特徴です。ただし、これも霊園ごとに条件が異なるので、後述のチェックが要ります。

墓地の種類(都市型・里山型)

大きく分けて、駅近など通いやすい「都市型」と、山林の自然に還る「里山型」があります。里山型は自然志向と相性が良い反面、アクセスは不便になりがちです。

私が同行した里山型の見学では、最寄り駅から車で30分以上かかる場所もありました。高齢のご家族が将来も通えるか、ここは正直よく考えるべきです。

埋葬方法の種類(個別型・集合型・合祀型)

樹木葬の埋葬方法3タイプの違い
タイプ埋葬の仕方遺骨の取り出し費用の傾向
個別型区画ごとに個別に埋葬一定期間は可能な場合あり高め
集合型1本のシンボルツリーの周りに個別納骨区画により異なる中間
合祀型他の方の遺骨と一緒に埋葬原則できない安い

ここで一番注意したいのが合祀型です。費用は抑えられますが、最初から他の方と一緒に埋葬するため、後から自分の家族の遺骨だけを取り出すことが基本的にできません。

樹木葬の7つのデメリットと回避策

ここが本題です。よく挙がる7つを、回避策とセットで整理します。脅すためではなく、知っていれば避けられるからです。

樹木葬の7つのデメリットと回避策

場所が不便・家族に理解されにくい

1つめ。立地が郊外・山林型だと、お参りに通いにくいことがあります。これは自然志向の設計と引き換えの弱点です。

2つめ。「お墓は石」という世代には理解されにくく、家族トラブルの火種になります。私が相談を受けた中でも、契約後に親族から反対されてもめた例が一番多かったです。回避策はシンプルで、契約前に家族へ相談しておくこと。これに尽きます。

スペースや粉骨の制約

3つめ。納骨できる人数に上限がある場合が多く、個人用・夫婦用・家族用で区画が分かれます。人数を追加すると費用が上がる設計もあります。家族全員で入りたいなら、最初に何人まで入れるか確認してください。

4つめ。区画が小さいぶん、遺骨を細かく砕く「粉骨」が条件になる霊園もあります。粉骨費が別途かかることもあるので、料金表で確認を。

墓参り・法事や遺骨の取り出しが難しい

5つめ。火気制限や環境保全のため、供花・線香・焼香が制限される霊園があります。一般墓と同じお参りができないことは、事前に規約で確かめておきましょう。

6つめ。これが最大のデメリットです。合祀・合葬型では、後から遺骨を個別に取り出せない運用が一般的。さらに改葬(お墓の引っ越し)には市町村長の許可が必要で、自由には移せません。

正直に言うと、ここはデメリットの方が大きい部分です。「将来、子や孫がお墓を建て直すかも」と少しでも思うなら、合祀型は避け、個別型を選ぶべきだと私は考えます。

季節で見た目が寂しくなる

7つめ。草花が墓標の場合、花の時期を過ぎると見た目が寂しくなることがあります。見学はできれば「花の咲いていない季節」に行くと、現実の姿が分かります。

知っておきたい樹木葬のメリット

樹木葬って何?メリットやデメリット、特徴や費用を解説!
樹木葬って何?メリットやデメリット、特徴や費用を解説!

デメリットばかり並べましたが、選ばれているのには理由があります。バランスを取って、いい面も正直に書きます。

永代供養で負担が少ない

多くの樹木葬は永代供養付きで、霊園や寺院が管理と供養を引き継いでくれます。承継者がいなくても無縁仏になりにくく、残された家族の負担が小さい。これが最大の魅力だと思います。

費用を抑えやすく宗旨宗派を問わない

墓石を建てないぶん、一般墓より費用を抑えやすい傾向があります。宗旨宗派を問わない霊園が多いのも、選びやすさにつながります。

明るい雰囲気で花や木の下に眠れる

樹木や花に囲まれ、一般墓より明るい雰囲気があります。「暗い墓地が苦手」という方が前向きに選べるのは、現場で何度も感じてきたことです。

費用相場と契約前のチェックリスト

費用の話は不安が大きいところ。ただし正直にお伝えすると、樹木葬の料金には全国一律の公的統計がありません。霊園ごとの差が大きいので、ここでは「金額」ではなく「内訳の見方」で失敗を防ぎます。

費用相場と契約前のチェックリスト

永代供養料・管理費・銘板代の内訳

樹木葬でかかりやすい費用項目(必要可否は霊園ごとに異なる)
項目内容注意点
永代供養料管理・供養を引き継いでもらう費用一度払い切りか年額かを確認
区画使用料遺骨を納める場所の使用料人数で変わる
納骨料納骨作業の費用別途かかることがある
粉骨費遺骨を砕く費用必須の霊園もある
年間管理費維持・管理の費用合祀後は不要になる場合あり
銘板代名前を刻むプレート代希望者のみのことも

見積もりで一番もめやすいのが「年間管理費」と「銘板代」。総額表示に含まれていないことがあるので、必ず追加費用の有無を聞いてください。

都市型と里山型の費用・アクセス比較

都市型と里山型の傾向比較
観点都市型里山型
アクセス駅近で通いやすい郊外・山林で不便なことが多い
費用の傾向土地代が高く割高になりやすい区画によっては抑えやすい
雰囲気整備された庭園風が多い自然そのものに還る
お参りの継続高齢でも通いやすい将来通えるか要検討

この表はあくまで傾向です。金額は霊園ごとに違うので、最終判断は必ず個別の料金表で。

失敗しない選び方と確認ポイント

見学のときにメモしてほしいチェック項目を挙げます。これを聞くだけで、契約後の「こんなはずじゃなかった」をかなり防げます。

契約前チェックリスト
確認項目なぜ確認するか
何人まで納骨できるか家族全員入れるか決まる
個別安置の期間と合祀の時期いつ取り出せなくなるか
遺骨の取り出し・改葬が可能か将来のやり直しが利くか
供花・線香の可否お参りの自由度
年間管理費・追加費用の有無総額が変わる
運営主体(寺院・民営・公営)管理の安定性
生前契約が可能か元気なうちに準備できるか

実際のトラブル事例と後悔しない進め方

現場で見てきた失敗には共通点があります。多くは「家族への共有不足」と「期間の確認不足」です。ここは具体例で書きます。

実際のトラブル事例と後悔しない進め方

よくあるトラブルと解決方法

一番多いのは、本人が良かれと思って単独契約し、亡くなった後に親族が「お墓を建てたかった」と反発するケース。合祀後だと遺骨を戻せず、解決の手が限られます。

次に多いのが、お参りに行ったら供花を持ち込めなかった、線香があげられなかったという食い違い。これは規約を読めば防げます。解決策は「契約前に規約のコピーをもらい、家族と一緒に読む」こと。

解約・返金や合祀タイミングの注意

解約・返金の可否は霊園ごとの契約内容しだいです。永代供養料は払い切りで「返金不可」とする規約も珍しくありません。申し込み前に解約条項を必ず確認してください。

もう一つ。一定年数は個別で供養し、その後に合祀へ移す運用が少なくありません。年数は霊園ごとに違います。「いつ合祀になるか」を書面で確かめておくことが、後悔を防ぐ分かれ目です。

家族・親族の同意を得る進め方

順番が大事です。決めてから報告するのではなく、候補を絞った段階で家族に相談する。私がおすすめしているのは、見学に家族を一人でも連れて行くことです。現地を見ると反対が和らぐことが多いからです。

離れて暮らす親族にも、合祀になると取り出せない点だけは事前に共有しておきましょう。後で知って揉めるのが、一番つらいパターンです。

おひとりさま・ペット可の選び方

承継者がいないおひとりさまには、永代供養付きの樹木葬は相性が良い選択です。生前契約ができる霊園を選べば、元気なうちに自分で手続きを完結できます。

ペットと一緒に入りたい場合は、ペット可の樹木葬を扱う霊園を探します。ただし対応は霊園ごとに分かれ、人と同じ区画に入れるか、別区画かも違います。問い合わせで条件を確認してください。

樹木葬の埋葬までの流れと生前契約

樹木葬の真実|みんなのお墓チャンネル【永代供養コンサルタント監修】
樹木葬の真実|みんなのお墓チャンネル【永代供養コンサルタント監修】

具体的に動くときの手順を整理します。難しくはありませんが、法律で決まった許可証のやり取りがあります。

情報収集から納骨・埋葬までの手順

樹木葬の埋葬までの流れ
ステップ内容
1 情報収集複数の霊園を比較する
2 現地見学実際に足を運び規約を確認
3 契約費用と条件を書面で確認
4 墓地使用許可証の受取契約後に交付される
5 死亡届の提出市区町村へ
6 納骨式の打ち合わせ日程を決める
7 火葬・埋葬許可証の受取法律で必要な書類
8 納骨式・埋葬樹木の下へ納骨

火葬・埋葬許可証は「墓地、埋葬等に関する法律」に基づく必須の書類です。これがないと埋葬できません。

生前契約の可否とメリット

多くの樹木葬で生前契約ができます。元気なうちに区画と費用を決めておけるので、家族に金銭・手続きの負担を残しにくい。おひとりさまには特に有効です。

ただし生前契約でも、年間管理費が発生する場合があります。支払いが続く費用かどうかを契約時に確認しておきましょう。

お参りの作法や手ぶら参りの可否

お参りの作法は霊園のルールに従います。供花や線香が制限される霊園では、共用の献花台が用意され、手ぶらで参拝できるところもあります。

私が見学した都市型の樹木葬では、花や線香を持ち込まず手を合わせるだけのスタイルが基本でした。これを「物足りない」と感じるか「気楽でいい」と感じるかは人それぞれです。

樹木葬以外の供養方法との比較とよくある質問

最後に、他の供養方法と並べて見ましょう。樹木葬が唯一の正解ではありません。比べると、自分に合うかが見えてきます。

樹木葬以外の供養方法との比較とよくある質問

海洋葬・納骨堂・合祀墓との費用比較

供養方法ごとの特徴比較(費用は霊園・事業者ごとに差が大きい)
方法特徴遺骨の取り出し費用の傾向
樹木葬樹木・花を墓標に埋葬。永代供養が多い型により可否が分かれる抑えやすい
海洋葬遺骨を粉骨し海へ散骨できない抑えやすい
納骨堂屋内に遺骨を収蔵個別なら可能なことが多い中間
合祀墓・供養塔他の方と一緒に埋葬原則できない最も安い

取り出せるかどうかで分けると判断が早いです。やり直しの余地を残したいなら個別型の樹木葬か納骨堂、費用最優先なら合祀。私はこの軸で相談者に勧めています。

樹木葬に関するよくある質問

よくある質問

樹木葬のデメリットとは?
主なものは、合祀型だと後から遺骨を取り出せないこと、立地が郊外で通いにくい場合があること、供花や線香が制限される霊園があること、家族に理解されずトラブルになりやすいことです。多くは契約前の確認で避けられます。
樹木葬の費用はどれくらい?
全国一律の公的統計はなく、霊園ごとの差が大きいのが実態です。費用は永代供養料・区画使用料・納骨料・粉骨費・年間管理費・銘板代などに分かれます。総額に何が含まれるか、追加費用がないかを料金表で確認してください。
樹木葬の始め方は?
複数の霊園を比較し、現地見学で規約を確認してから契約します。その後、墓地使用許可証を受け取り、死亡届の提出、火葬・埋葬許可証の受取を経て納骨・埋葬という流れです。生前契約ができる霊園なら、元気なうちに手続きを進められます。
契約後に解約や返金はできる?
霊園ごとの契約内容しだいです。永代供養料は払い切りで返金不可とする規約も少なくありません。申し込み前に解約条項を必ず確認してください。
おひとりさまやペットでも入れる?
承継者がいなくても永代供養付きなら入れます。ペットと一緒に入れるかは霊園により対応が分かれるため、人と同区画か別区画かを含め、事前に問い合わせて確認しましょう。

私からの最後の一言。樹木葬で後悔する人の大半は「合祀の時期」と「家族の同意」を確かめていません。見学のときにこの2つだけは必ず聞いてください。それで失敗の多くは防げます。

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藤本 恵子

元葬儀社スタッフ(勤続8年・遺族サポート担当) ・ 終活カウンセラー(一般社団法人認定)
終活・供養分野の取材歴12年

葬儀社での勤務経験をもとに、永代供養・樹木葬の現場取材と実際の手続き同行を重ね、初めて調べる人が迷わず選べるよう丁寧に書くことを信条としています。

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藤本 恵子
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